茨城県つくば市みどりの2丁目59‐2
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みみ

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みみとは

難聴のイメージ写真

耳は「音を聞く」という機能だけでなく、体の「平衡感覚」を制御する半規管や耳石器が関与している大切な感覚器官でもあります。

耳鼻咽喉科では、この耳に起きた病気を取り扱います。
耳は「外耳」(耳の穴から鼓膜までの部分)、「中耳」(外耳から伝わってきた音を鼓膜で受けて、耳小骨を介して内耳へ伝える空洞の部分)、「内耳」(音を感じる蝸牛と平衡感覚を感じる前庭で構成される部分)の3つに分類されますが、これらの器官で起きた異常ついて主に診療いたします。

このような耳の症状はご相談ください

  • 耳が痛い
  • 耳が痒い
  • 耳だれが出る
  • 耳垢が溜まっている
  • 耳が詰まった感じがする
  • 耳鳴りがする
  • 聞こえが悪い
  • めまいがする など

代表的な耳の病気

中耳炎

中耳炎には様々なタイプ(急性中耳炎、滲出性中耳炎、慢性中耳炎、真珠腫性中耳炎、先天性真珠腫)があり、原因も治療も多少異なります。
その中でも最も多くの患者様がみられるのが急性中耳炎です。
とくに小児の耳管(鼻と中耳をつなぐ管)は大人と比べ太く短く水平な構造になっており、また機能も未熟です。
風邪などを引いた際に菌が耳管から中耳に入りやすくなるため、小児は急性中耳炎をよく起こします。
一般的に中耳炎と呼ばれる場合は、急性中耳炎を指すことが多いです。

急性中耳炎

感冒などに伴い耳管から細菌やウイルスなどの病原微生物が中耳に入り込むことで、炎症が起こって中耳に膿が溜まってしまう状態が急性中耳炎です。
耳管が未発達の乳幼児によく見られますが、成人でも発症することがあります。
ズキンズキンとする激しい耳の痛みや難聴を起こします。膿がひどくたまり鼓膜に穴が開いてしまう耳だれが生じます。
まだおしゃべりできない乳幼児では夜中に泣き出し、なかなか泣き止まないことがあります。

それほど症状が重くなければ、抗菌薬や鎮痛剤などを服用することで改善します。
ただ、激しい痛み、膿が溜まって鼓膜の腫れがひどい、熱が高いという場合は、鼓膜を少しだけ切開し、溜まっている膿や滲出液を取り除くようにすると早く改善します。
なお、鼓膜は再生力が強いので、炎症が鎮まるようになれば切開による穴は数日で閉鎖します。

滲出性中耳炎

急性中耳炎が長引くことが原因となって、中耳の鼓室(中耳腔)に滲出液(炎症のために周囲の組織からしみ出た液体)が貯留する疾患です。
小児と高齢者に多いです。痛みや発熱などの症状はありませんが、滲出液が鼓室内に貯留したことで音の伝播が阻まれますので、難聴が生じます。
小児ではなかなか気付かず発見が遅れることもあります。テレビの音が大きいなどで気付くことがあります。

治療は長期間に及ぶことが多く、また再発も多い疾患ですので、根気よく治療を続けることが大切です。
鼻炎も原因となるので鼻炎があれば鼻炎の治療を行います。
また、滲出液を鼓膜切開で排出することや、滲出液が再び溜まるようであれば鼓膜チューブを挿入することもあります。

慢性中耳炎

急性中耳炎が治りきっていない、または繰り返すなどしているうちに鼓膜に穴が開き、そのままになっている状態が慢性中耳炎です。
鼓膜は再生力が強いため、穴が開いても多くの場合は自然に閉じるのですが、炎症が長く続いてしまうと穴が閉鎖しなくなることがあります。
また、外傷で鼓膜に穴が開いた後に細菌感染などすることで発症することもあります。

症状に関しては、鼓膜に穴が開くことによる聴力の低下(難聴)、開いた穴から細菌などが侵入し、炎症が起きることで生じる耳だれ(耳漏)が起きることから慢性化膿性中耳炎とも呼ばれます。
そのほか、耳鳴り、めまいなどが現れることもあります。

急性中耳炎と同様に、抗菌薬や消炎剤などを服用します。
鼓膜に穴が開いているので、中耳を直接洗浄することもあります。
難聴を改善したり、再発を防止するには鼓膜の穴を塞ぐ手術という方法もあります。
小~中程度の穿孔であれば鼓膜形成術、中程度以上であれば入院して鼓室形成術を行う必要があります。

真珠腫性中耳炎

真珠腫性中耳炎とは、炎症を繰り返していくうちに鼓膜の上皮が増殖し塊になって周囲の骨を溶かして増殖していきます。
手術などで見ると真珠のようにキラキラ光って見えるためそう呼ばれるようになりました。腫瘍ではないです。
なお周囲の骨を破壊するようになると、三半規管が壊れてめまいを起こしたり、難聴、顔面神経麻痺といった合併症が現れるようになります。
さらにひどい状態になると内耳炎や髄膜炎が起きる場合もあります。

真珠腫性中耳炎と診断された場合、真珠腫を摘出する手術療法(鼓室形成術)が行われます。
初期の段階であれば、保存的治療になることもあります。

先天性真珠腫

胎児(赤ちゃんが母親のお腹の中)の時に、中耳の中に上皮組織が入り込んでしまい、それが次第に大きくなってしまい真珠腫になってしまっている状態が先天性真珠腫です。
これが大きくなると耳の中にある組織を破壊するようになるので、聴力の機能低下や耳だれなどが見られるようになります。
なお、初期の場合は症状が現れることはほとんどなく、症状が出る頃はかなり進行しているケースですが、成人になってから気づくという場合も少なくありません。

なお、先天性も真珠腫性中耳炎と同じように真珠腫を摘出する必要があるので、治療の基本は手術療法(鼓室形成術)です。

外耳炎

外耳に炎症が生じている状態が外耳炎です。
外耳道の皮膚を耳かきなどで傷つけ、その傷口から細菌や真菌(カビ)が感染して発症するケースがよく見受けられますが、糖尿病など、免疫力が低下する疾患を持っている患者様も外耳炎を繰り返すことがあります。

症状としては、耳の痛みやかゆみ、耳がヒリヒリと熱く感じる灼熱感などが現れ、さらに病状が進行すると臭いを伴う黄色、または白色の耳だれが出るようになります。
さらに外耳道が炎症によって腫れ上がる「びまん性外耳炎」が起きると聴力の低下が起きるので、中耳炎と間違われることもあります。
このほか、耳におできができる限局性外耳炎もあり、こちらはおできが破れて出血することもあります。

軽度であれば2〜3日で自然に治りますが、治療が必要な場合は綿棒や吸引機などを使って耳掃除を行い、局所への点耳薬投与、軟膏塗布などを行います。
びまん性外耳炎と診断された場合は、耳を清潔にした上で、抗菌薬の塗布と投与を1週間ほど行います。
限局性外耳炎では、おできを切開して膿を排出し、抗菌薬を塗布します。痛みが強く出れば、鎮痛剤も併せて用います。

難聴

聴力が低下している状態が難聴であり、その種類として、伝音難聴、感音難聴に分類されます。
なお、伝音難聴と感音難聴の両方を併せ持つケースは、混合性難聴と診断されます。

伝音難聴とは

外耳または中耳の異常で生じる難聴が伝音難聴で、大きい音でないと聞こえづらくなります
耳垢がつまったり、中耳炎などが原因で起きる場合が多いです。

症状としては、耳が詰まる感じがしたり、大きな音は聞こえるものの通常の音が聞こえにくい、などの症状が現れます。

感音難聴とは

内耳および聴神経の異常によって生じる難聴が感音難聴です。
感音難聴の原因は様々ですが、大きく分けると、先天的な原因と後天的な原因があります。

先天的な原因で起きる難聴(先天性難聴)は、すでに難聴が出生時に生じています。
原因として考えられているのが、遺伝性、または胎児期における発達異常です。
一方、出生後に発症する難聴(後天性難聴)には、突発性難聴、加齢、外傷、強大な騒音、髄膜炎、聴神経にできた腫瘍など、様々な原因があります。

症状としては、単によく聞こえないだけでなく、音の内容を把握できなくなり、「言葉が聞き取れない」ようになったりします。

突発性難聴

ある時に耳(通常は片側)が突然聞こえなくなる疾患です。
そのほかにも、めまい、耳鳴り、耳閉感が同時に起こることもあります。
突発性難聴は内耳が問題がおきていることはわかっていますが原因はいまだ不明とされています。
ただ、ウイルス感染や血流不良など様々な説が考えられています。

治療は、早ければ早いほど、聴力が回復する可能性が高くなります。
とにかく早期に(発症後2週間以内)治療を開始します。
突発性難聴については、いろいろな治療法がありますが、どの治療法が最も有効かは明らかではありません。
現時点では、発症時の状況や臨床所見、既往歴などを総合的に判断し、治療法を決定するようにします。

いとう耳鼻咽喉科クリニック
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